きざしつはる〜『徒然草』第155段。
『徒然草』第155段より。
春暮てのち夏になり、夏果てて秋の来るにはあらず。春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ、秋はすなわち寒くなり、十月は小春の天気、草の青くなり、梅もつぼみぬ。木の葉の落つるも、まず落ちて芽ぐむにはあらず、下より萌しつはるに堪へずして落つるなり。迎ふる気、下にまうけたるゆゑに、待ちとるついで甚だ速し。
『徒然草』第155段より。
春暮てのち夏になり、夏果てて秋の来るにはあらず。春はやがて夏の気を催し、夏より既に秋は通ひ、秋はすなわち寒くなり、十月は小春の天気、草の青くなり、梅もつぼみぬ。木の葉の落つるも、まず落ちて芽ぐむにはあらず、下より萌しつはるに堪へずして落つるなり。迎ふる気、下にまうけたるゆゑに、待ちとるついで甚だ速し。
「人間は変えることができるか」
上田薫著『人間のための教育』国土社、1975年、96〜102頁より。
部分と全体と
変えようとする側の変革